三樹書房
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第44回 C項-12 「シボレー・2」(1950~) 
2016.7.27


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1959年コンパクトカーが出現するまでは、アメリカ車の車種は比較的単純だった。スタンダードモデルと上級モデルにデラックス・バージョンが設定されるくらいで、シャシーに多少の差はあっても、いずれも日本人の目から見れば大型の「アメリカ車」だった。しかし「コンパクトカー」の出現以来、アメリカでも馬鹿でかい「フルサイズ」以外にも手ごろな「ミディアムサイズ」の価値が見直されたのか、各社で次々と中型車が発表された。「シェヴィー」「シェヴェルⅡ」などである。しかし僕は大型車オンリーの「1950年代」こそがアメリカ車の黄金時代だと勝手に思っているのでこれから張り切って、その時代をご紹介したい。この時代のスタイリングの特徴として「テールフィン」を忘れてはいけない。
・今回のシリーズは殆どがモノクロだが、これらは車が新車として輸入され現役で活躍していた当時に撮影したもので、後年イベントで見つけたものと違い背景の風景とともに時代を感じて頂ければ幸いです。

(写真00-1) シボレー・顔の変化(1950-67)
1950 021-30 1950 Chevrolet DeLuxe Fleetline.jpg 1951 009-18* 1951 Chevrolet Fleetline Deluxe 4dr. Sedan.jpg 1952 (020-26) 1952 Chevrolet.jpg
................1950......................................1951.....................................1952......................

1953 (006-04) 1953 Chevrolet (2).jpg 1954 009-14 1954 Chevrolet 150 2dr.Sedan.jpg 1955 025-15b 1955 Chevrolet BelAir (2).jpg
.................1953..................................,,,,1954....................................1955.......................

1956 016-25b* 1956 Chenrolet BelAir 4dr.Sedan.jpg 1957 005-16* 1957 Chevrolet.jpg 1958 010-27* 1958 Chevrolet.JPG
.................1956.....................................1957......................................1958.....................


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1959 (002-16)(2).jpg 1960 (043-13) 1960 Chevrolet Impala 4dr. Sedan.jpg 1962 (103-13) 1962 Chevrolet Impala 4dr.jpg
.................1959......................................1960......................................1962.....................


1963 (147-32) 1963 Chevrolet Impala 2dr Hardtop Sports Coupeのコピー.jpg 1966 (147-37) 1966 Chevrolet Caprice 4dr Sedan.jpg 1967 (175-05) 1967 Chevrolet Chevelle Super Sports 2dr. Coupe.jpg
..................1963....................................1966........................................1967....................


(写真01-1ab) 1950 Chevrolet Deluxe Fleetline 4dr Sedan (1957年 静岡市内)
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01-1b 027-24 1950 Chevrolet Fleetline Delux 4dr.Sedan.jpg
この黒塀は静岡市内でも有数の高級旅館「中島屋」で、道の反対側が僕の勤務先の職員通用口だったから昼食で外に出れば目の前にこんな具合にいろいろな車が止まっている、という実に恵まれた環境だった。それにしてもこの当時の「GM」系のプレーンバックは魅力的だ。

(写真01-2a) 1950 Chevrolet Deluxe Styleline 2dr Convertible (1960年港区内)
01-2a (077-36) 1950 Chevrolet Styleline Deluxe 2dr Convertible Coupe.jpg
50年代初めのシボレーのラインアップは「スペシャル」と「デラックス」の2つだけで、それぞれにプレーン・バックの「フリートライン」と、ノッチバックの「スタイルライン」のサブ・シリーズがあった。この車はコンバーチブルだがノッチバックに含まれる。後ろに東京タワーが移っており場所は一の橋付近。


(写真01-3ab) 1950 Chevrolet Deluxe Fleetline 2dr Sedan (1998-01 フロリダ州オーランド)
01-3a (98-F10-01) 1950 Chevrolet Fleetline DeLuxe 2dr. Sedan.JPG

01-3b (98-F09-37E) 1950 ChevroletFleetline DeLuxe 2dr. Sedan.jpg
フォーセールのプレーとを掲示しているこの車は、車齢50年に近いが新車と見まごうばかりの完璧なコンディションだ。前出の車と同じように見えるが、こちらは2ドアセダンである。

(写真02-1ab) 1951 Chevrolet Deluxe Fleetline 2dr Sedan (1961-11 横浜駅前)
02-1a (078-33) 1951 Chevrolet Fleetline DeLuxe 2dr. Sedan.jpg

02-1b (078-34) 1951 Chevrolet Fleetline DeLuxe 2dr. Sedan.jpg
背景のビルはシュウマイでお馴染みの「崎陽軒」、という事は、この場所は再開発前の「横浜駅前」だ。反対側の背景は「Hotel Daito」という旅館のようだ。いずれにしても50年前の横浜駅前はまだ古臭い感じだ。

(写真02-2ab) 1951 Chevrolet Deluxe Fleetline 4dr Sedan (1956年 静岡市内)
............02-2a 009-18* 1951 Chevrolet Fleetline Deluxe 4dr. Sedan.jpg

02-2b 009-19 1951 Chevrolet Fleetline 4dr.Sedan DeLuxe.jpg
この車は官公庁の「た」ナンバーで、しかも「0001」が付いている。いつも消防署の前辺りに停めてあったから消防署長の車だろうとずっと思っていた。しかし消防署の隣は警察署だったから、実は同じ署長でも警察署長の方が正解だろう。そして前方に見える1940年のプリマスが消防署長の車のようだ。それにしてもこの後姿は大衆車とは思えない美しさで、高級車ベントレーの1952-55年R-タイプ・コンチネンタルとそっくりだが発表されたのはシボレーの方が早い。

(写真02-3ab) 1951 Chevrolet Deluxe Styleline 2dr Sport Coupe (1966-04-09 明治通り)
02-3a (145-54) 1951 Chevrolet Styleline DeLuxe 2dr Sport Coupe.jpg

02-3b (145-55) 1951 Chevrolet Styleline DeLuxe 2dr Sport Coupe.jpg
場所は北区の飛鳥山から池袋に向かう明治通りで、当時はトロリーバスが通っていた。背景に「豊島堀之内郵便局」が写っており、池袋に近い五又路付近だ。シリーズはこの年も「スペシャル」と「デラックス」2種のみで、ノッチバックで2ドアのこの車は「ビジネスクーペ」「スポーツクーペ」「2ドアセダン」のどれかだが、デラックス・シリーズにはビジネスクーペは存在せず、後部ウインドウの大きさからスポーツクーペと判定した。

(写真02-4ab)1951 Chevrolet Special Styleline 4dr Sedan (1962年 渋谷駅府付近)
02-4a (091-26) 1951 Chevrolet Styleline Special 4dr Sedan.jpg

02-4b (091-29) 1951 Chevrolet Styleline 4dr Sedan.jpg
ベーシックモデルが「スペシャル・シリーズ」で、ボディサイドや窓枠にクロームメッキが見られない地味なモデルだ。同じタイプの「デラックス・シリーズ」は1,680ドルで38万台造られているが、1,594ドルの「スペシャル」はわずか84ドル違うだけなのであまりメリットが無かったのか6万4千台しか造られなかった。そんな訳で街中で捉えたシボレーは殆どが「デラックス」で「スペシャル」は希少価値だ。

(写真03-1ab) 1952 Chevrolet Deluxe Styleline 2dr Sedan (1966-04-29 横浜市内
03-1a  (148-28) 1952 Chevrolet DeLuxe Styleline 2dr. Sedan.jpg)

03-1b  (148-29) 1952 Chevrolet Deluxe Styleline 2dr Sedan.jpg
場所は横浜の山下公園付近だったと記憶している。車はノッチバックの2ドアセダンで、パーソナル色が強いがナンバーから米関係者のものと思われる。

(写真04-1abc) 1953 Chevrolet Deluxe 210(Two-ten) 2dr Sedan (1966-04 表参道
04-1a (146-33) 1953 Chevrolet DeLuxe 2dr Sedan.jpg)

04-1b (146-35) 1953 Chevrolet DeLuxe 2dr Sedan.jpg
(参考)表参道のHanae Moriビル
04-1c 07-02-08_069.JPG
この年からシリーズ名が「スペシャル150(One-fifty)」「デラックス210 (Two-ten)」と変わり、それまで2ドアハードトップの形式名だった「ベルエアー」が上級シリーズとして登場した。場所は今から50年前の表参道で、道の向こう側は現在「Hanae Mori」ビルとなっている。

(写真04-2ab) 1953 Chevrolet Special 150 4dr Station Wagon (1958-08 静岡市内)
04-2a (001-23-2c) 1953 Chevrolet Special 4dr Stationwagon - コピー.jpg

04-2b (001-23-2f) 1953 Chevrolet Special 4dr Stationwagon.jpg
僕の勤務先の3階ホールで「貨幣展」を開催した際、東京の本店から静岡まで資料を運んできたのがシボレーのステーションワゴンだった。ナンバープレートが時代を感じさせる。

(写真04-3a)1953 Chevrolet 1/2-Ton Panel Delivery (1959年 羽田空港)
04-3a (010-32b) 1953 Chevrolet Panel Delivery.jpg
ここから一寸脇道へそれて商業車を紹介する。ライト・トラック・シリーズは「1500」「3100」(1/2トン)、「3600」「3700」(3/4トン)、「3800」「3900」(1トン)の6種類があった。写真の車は「3100」シリーズの「パネル・デリバリー」で、ボディに書かれた「CAT」の文字は、Civil Air Transportの略で、「民航空運公司」という今は亡き台湾の航空会社のもの。
 
(写真04-4a)1953 Chevrolet 1/2-Ton Truck (1998-01 フロリダ州MGMスタジオ/デイズニー・リゾート)
04-4a (98-F06-07b) 1953 Chevrolet Truck.jpg
この車も前の車と同じシャシーの1/2トン3100シリーズで、後ろにクレーンを取り付けた救急サービスカー仕様だ。 

(写真04-5a)1953 Chevrolet 3/4-Ton 3700 Truck (1998-01 フロリダ州オーランド市内)
04-5a (98-F11-18) 1953 Chevrolet Series3700 Truck.jpg

04-5b (98-F11-17) 1953 Chevrolet Series3700 Truck.jpg
こちらは顔つきは全く同じだが一回り大きい3/4トンの3700シリーズで、このタイプはアメリカで他にもいくつか見ているが何を積むのだろうか。デッキの下のスペースはどう使われるのか、よく判らない車だ。まさかこの傾斜に車は積めないと思うけれど・・。

(写真 05-1a) 1954 Chevrolet Special 150(One-Fifty) 2dr Sedan (1957年 静岡市内)
05-1a 009-13* 1954 Chevrolet 150 2dr.Sedan.jpg
去年からシリーズ名の呼び名が変わり、資料によっては150/210だけの物もあり過渡的な扱いだが、車にはどこにも表示はない。写真の車はベーシック・モデル「150」で、サイドモールも窓周りのメッキもないが明るい塗装のおかげで全く気にならない。場所は僕の勤務先に隣接する高級旅館で、何時でも外に出れば撮影の対象が停まっているという恵まれた環境だった。

(写真05-2ab)1954 Chevrolet Bel Air 2dr Sedan (1980-05-04 筑波サーキット)
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シボレーは1950年から2ドアハードトップのボディタイプを「ベルエアー」と呼んでいたが、1953年からは「150」「210」の上級モデルとして「ベルエアー」はシリーズに昇格した。だから「150」「210」のハードトップは「ベルエアー」とは呼ばれず、反対に「ベルエアー・シリーズ」は2ドア、4ドアともにセンターピラーがあり、ソフトトップのコンバーチブルもありで、もはやこの名前はハードトップの代名詞では無くなった。

(写真06-1ab)1955 Chevrolet Bel Air 4dr Sedan (1957年 静岡市内)
06-1a 025-17 1955 Chevrolet BelAir 4dr. Sedan.jpg

06-1b 025-18 1955 Chevrolet BelAir 4dr. Sedan.jpg
シボレーは1940年代初めから屋根部分だけ色違いの2トーンは存在したが、1955年のベルエアーで初めて大胆な前後塗り分けが実施された。前年からオールズモビルなど一部で試みられていたが、この後50年代の後半にかけて各社で競って採用し、塗り分けは当時の流行となった。この年の色見本では基本色14色に対して、これらを組み合わせた2トーンは23種もあった。写真がカラーでないのは残念だが、昭和32年当時初めて見た時の印象は物凄く新鮮だった。


(写真06-2ab)1955 Chevrolet Bel Air Nomad (1990-07-22 アメリカン・カー・フェア/幕張)
06-2a 90-26-37E 1955 Chevrolet Bel Air 2dr Nomad Stationwagon.jpg

06-2b 90-26-36 1955 Chevrolet Bal Air 2dr Nomad Stationwagon.jpg
この年シボレーに新しいタイプの車が誕生した。オーソドックスなワゴンタイプとして、ベルエアーには「Beauville Wagon」、210には「Townsman」、210/150には「Handyman」が用意されていたが、それらとは別にベルエアーをベースに洒落たスポーツ・ワゴンが「ノーマッド」と名付けられてデビューした。値段は2,571ドルで、一番安い2ドアセダンの1,593ドルに較べるとかなり高価だったせいか、4ドアセダンが70万台近く造られたのに「ノーマッド」はわずか6,103台しか造られなかったから、現役時代国内で見ることは出来なかった。写真は1990年幕張メッセで開かれた「アメリカン・ドリームカー・フェア」で撮影したもの。

(写真06-3ab) 1955 Chevrolet Bel Air Nomad (1998-01 フロリタ州MGMスタジオ/ディズニー・リゾート)
06-3a (98-F07-17) 1955 Chevrolet BelAir 2dr. Nomad.jpg

06-3b (98-F07-19) 1955 Chevrolet BelAir 2dr. Nomad Station Wagon - コピー.jpg
前項の写真はゲートを開いていて魅力的は後姿が分からないので、こちらでじっくりとご覧いただきたい。カブリオレの「幌受け」を連想させる7本のクロームラインが最大の特徴で、サイドビューのウインドウが前傾しているのもスポーティーさを強調している。

(写真06-4ab) 1955 Chevrolet Sedan Delivery (1998-01 フロリダ州オーランド市内)
06-4a (98-F09-27) 1955 Chevrolet Sedan Delivery(オーランド市内の土曜ミーティング).jpg

06-4b (98-F09-28) 1955 Chevrolet Sedan Delivery.jpg
こちらは一見すると「ノーマッド」のパネルバン仕様かと思われるが、「セダン・デリバリー」と呼ばれる1500シリーズのトラックだから、日本でいえば「4ナンバー」に相当する。後姿はノーマッドの最大の特徴である7本のクロームラインが無いので普通のライトバンと変わらない。

(写真07-1a) 1956 Chevrolet Bel Air 4dr Sedan (1958年 静岡市内)
07-1a 016-26* 1956 Chevrolet BelAir 4dr. Sedan.JPG
「す」ナンバーは、一般的には「自家用」と分類されているが、この当時静岡市内でアメリカ車を所有するとすれば「個人」の趣味ではなく、「社用」として購入されるものだ。だから4ドアセダンが多く、この車も地味な「オニックス・ブラック」一色で2トーンではない。背景は静岡市内の繁華街「呉服町商店街」が全国に先駆け1ブロック毎にビル化を図るため工事中。街中には外車がぞろぞろ駐車していた時代だ。

(写真07-2ab) 1956 Chevrolet Bel Air Sport Coupe (1987-01-25 明治公園)
07-2a 87-04-29 1956 Chevrolet BelAir Sport Coupe.jpg

07-2b 87-04-27 1956  Chevrolet BelAir 2Dr. Hardtop Sport Coupe.jpg
こちらは同じ「ベルエア」でも趣味性の高い2ドアスポーツ・クーペで、典型的なアイボリーとグリーンの2トーンだ。

(写真08-1ab) 1957 Chevrolet Two-ten 4dr Sedan (1987-01-25 明治公園)
08-1a 87-05-04 1957 Chevrolet Two-Ten 4dr. Sedan.jpg

08-1b 87-05-05 1957 Chevrolet Two-Ten 4dr. Sedan.jpg
1957年からシボレーもテールフィンがはっきりと目立つようになった。テールフィンは1959年をピークに61年まで続くアメリカ車全般に蔓延した流行だった。

(写真08-2a) 1957 Chevrolet Bel Air 4dr Sedan (1958年 静岡市内)
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この車も静岡市内に存在した地味な4ドアセダンだ。場所は駿府城のお堀端だが、ここは1948年中学2年生だった僕が初めて自動車の写真を撮影した場所で、戦後3年しか経っていなかった当時はこのお堀に面して、ここに「占領軍司令部」があった。(因みにその時撮った車のナンバープレートには「JAPOC」と縦に入っておりJapan Occupation(日本占領軍)の略で、戦争に負けた日本はまだ連合軍に占領されていたのだ。)

(写真08-3ab) 1957 Chevrolet Bel Air Nomad (1995-05 江戸川区葛西南高校付近)
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08-3b 91-05-30 1957 Chevrolet BelAir 2dr Normad.jpg
地下鉄東西線を葛西で降りて環七通りを南へ1キロほど行くと都立葛西南高校がある。この学校の横に自動車の整備工場があって、時たまアメリカから持ってきたばかりと思われる中古車が裏通りに置かれていた。なんでこんな所に僕が居るかと言うと、第2の職場がこの近くにあり一時期ここが通勤途上の通過点だった、ということで、職場が変わっても何時でも僕は自動車に縁がある星の下に生まれてきたらしい。

(写真09-1ab) 1958 Chevrolet Del Ray 4dr Sedan (1962-04 立川駅前
09-1a (092-71) 1958 Chevrolet Delray 4dr. Sedan.jpg)

09-1b (092-72) 1958 Chebrolet Delray 4dr. Sedan.jpg
1958年からはシリーズ名が変わり、下から「デルレイ」「ビスケーン」「ベルエアー」となった。写真の車はベーシックモデルの「デルレイ」で、去年の「150」(One-Fifty)に相当する。場所は立川駅北口駅前で、この車のナンバーは陸運局の定めたものでは無いので、場所から推定すると米軍基地関係の車だろう。(因みに自衛隊の車両も一般車両とは異なる系統が使われている)

(写真09-2ab) 1958 Chevrolet Biscayne 2dr Sedan (1998-01 フロリダ州オーランド市内)
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09-2b (98-F10-17) 1958 Chevrolet Biscayne 2dr. Sedan.jpg
こちらは中級シリーズの「ビスケーン」の2ドアセダンで、日本では大型アメリカ車は社用として購入されるので4ドアセダンが殆どだが、個人用として購入されるアメリカでは2ドアもかなり多い。

(写真09-3ab) 1958 Chevrolet Impara 2de Hardtop Sports Coupe (2007-06 フェスティバル・オブスピード/イギリス)
09-3a 07-06-23_788 1958 Chevrolet Impara 2dr Hardtop DSports Coupe.JPG

09-3b 07-06-23_792 1958 Chevrolet Impara 2dr Hardtop Sporyts Coupe.JPG
1958年からベルエアーにサブシリーズとして2ドアスポーツクーペ「インパラ」が誕生した。テールフィンはこの後「羽ばたくカモメ」を連想する一連のV字型続くが、それはここから始まった。

(写真10-1a) 1959 Chevrolet Biscayne 4dr Sedan (1959年 帝国ホテル付近)
10-1a (024-18) 1959 Chevrolet Biscayne 4dr. Sedan.jpg

.................(参考)取り壊し前の「三信ビル」
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僕の写真では珍しい風景が沢山写っている1枚だ。場所は左のビルが日比谷交差点の朝日生命ビル、右が三信ビルで、3つ先が帝国ホテル、道の反対側は日比谷公園という誰でもよく知っている場所だ。2006年「三信ビル」は取り壊されてしまったがその直前撮影した写真を参考に添付した。

(写真10-2a) 1959 Chevrolet Impara 4dr Sedan (1959年 銀座6丁目・並木通り)
10-2a (031-13) 1959 Chevrolet Impala 4dr. Sedan.JPG
昨年ベルエアーのサブシリーズとして登場した「インパラ」は最上級シリーズに昇格した。その代りベーシックの「デルレイ」は去年はミドルクラスだった「ビスケーン」と名前を変え、「ビスケーン」は「ベルエア」の名前を貰ってなんとなく一つ上のクラスを装ったから、一寸セコイ?手を使ったかなと思わせる。写真の車はこの年のニューモデルで、50年以上前の銀座並木通りはまだ木造の店舗なので銀座という雰囲気ではないが、停まっている車は流石だ。

(写真10-3a) 1959 Chevrolet Impara 2dr Sport Coupe  (1966-04 渋谷区内)
10-3a (145-32) 1959 Chevrolet Impala 2dr Hardtop Sport Coupe.jpg
1950年代のアメリカ車のテーフィン」競争は59年がピークとなった。その中でも伝説となったのが「キャディラック」と「シボレー」だった。シボレーのテールフィンは完全に「羽ばたくかもめ」で、空力的に必要とされた物ものでは無く、あくまでデザインの為の造形で、市販車にここまで大胆な決断をさせたのも時代の勢いだったのだろう。

(写真10-4ab) 1959 Chevrolet Impara 2dr Hardtop Sport Coupe (フェスティバル・オブ・スピード/イギリス)
10-4a 07-06-23_806 1959 Chevrolet Impara.JPG

10-4b 07-06-23_809 1959 Chevrolet Impara.JPG
この年の各シリーズの見分け方は、サイドモールが途中までなら「ビスケーン」、後ろまであれば「ベルエア」、途中から色が変わり中央部にチェッカーフラッグと文字が入っていれば「インパラ」である。

(写真10-5ab) 1959 Chevrolet Parkwood 4dr Station Wagon (1960-01 丸の内)
10-5a (002-15) 1959 Chevrolet Parkwood 4drStationwagon.jpg

10-5b (002-14) 1959 Chevrolet Parkwood 4dr.JPG
各シリーズにはステーションワゴンがあり、下から「ブルックウッド」「パークウッド」「キングスウッド」「ノーマッド」の名が付けられていた。写真の「パークウッド」はベルエア仕様のミドルクラスに相当する。とってつけたような後部スペースはスポーツクーペに較べれば数倍の荷物が積めただろうが、こんなデザインにも見事に「羽ばたくかもめ」が埋め込まれた。

(写真11-1ab) 1960 Chevrolet Impala 2dr Sport Coupe (1998-01 フロリダ州オーランド市内)
11-1a (98-F10-36) 1960 Chevrolet Impala Sports Coupe.jpg

11-1b (98-F10-37E) 1660 Chevrolet Impala 2dr. Hardtop Sports Coupe.jpg
この写真はフロリダのオーランドで撮影したものだが、アメリカ車の中で僕がお気に入りの一枚だ
照明が灯き始めた背景もいかにもアメリカ風で、映画「アメリカン・グラフティ」の世界をちょっぴり連想させるところが何とも言えない。2ドアのスポーツクーペだからキャビンから後ろが非常に長い。

(写真11-2ab) 1960 Chevrolet Impara 4dr Sedan (1960年港区内)
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11-2b (043-12) 1960 Chevrolet Impala 4dr. sedan.jpg
こちらも夕日を浴びた標準型の4ドアセダンで、場所は鳥居坂下付近だったと記憶している。テールフィンは去年がピークで見た目が少し穏やかになった。

(写真11-3ab) 1960 Chevrolet Impara 2dr Convertible Coupe (1978-01 東京プリンスホテル)
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11-3b 318-21 1960 Chevrolet Impala.jpg
シボレーはGMグループの中では一番下のランキングに位置する車種だが、どうしてどうして、2ドアのコンバーチブルなどはスポーティですごく格好いい。

(写真12-1ab) 1961 Chevrolet Impara 2dr Hardtop Sport Coupe (1965-11-06 後楽園遊園地)
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12-1b (123-32) 1961 Chevrolet Impara 2dr Hardtop.jpg
テールフィンはピークから2年目となると、「羽ばたくかもめ」のイメージは残しているものの、もはや奇異な感じは全く影をひそめ、通常のデザインの範囲だ。場所は後楽園遊園地で開かれた「スポーツカー・ショー」で、50年前は後ろに見える「オクトパス」は50円で乗れたようだ。

(写真13-1ab) 1962 Chevrolet Impara 4dr Sedan (1967-07 銀座3丁目付近)
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13-1b (103-16) 1962 Chevrolet Impala 4dr. sedan.jpg
1962年になるとテールフィンは影も形もなく消え去ってしまった。という事はそれぞれの車の個性が失われてしまったという事でもあり、ボディラインも「直線の四角い箱」となってしまったアメリカ車に対して、僕は徐々に興味を失っていく事になる。

(写真14-1ab) 1963 Chevrolet Impara 2dr Hardtop Sport Coupe (1966-04-29 横浜市内)
14-1a (147-33) 1963 Chevrolet Impala 2dr.Hardtop Sports Coupe.jpg

14-1b (147-35) 1963 Chevrolet Impala 2dr.Hardtop Sports Coupe.jpg
この車は1963年モデルだが前の62年と殆ど同じで新鮮さがなく、最もかっこいい筈の「2ドアスポールクーペ」ですらこんな「四角い箱」ではほとんど魅力を感じない。場所は横浜市中区山下町とあり中華街の中通りだ。ナンバープレートの「M」は1958年10月制定された 駐留軍人軍属の私有自動車(免税)に割り振られた「EHKM」の一つだ。

()写真15-1a~d)1965 Chevrolet Impara Super Sport 2dr Hardtop Coupe (1966-07 表参道)
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15-1b (164-02) 1965 Chevrolet Impala Super Sport 2dr, Hardtop.jpg

15-1c (164-04) 1965 Chevrolet Impala Super Sport 2dr. Hardtop.jpg

(参考)表参道の骨董店「オリエンタル・バザー」
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1962年から64年までの3年間は「四角い箱」のボディが続いたが、僕の願いが通じたのか1965年ボディに一寸した変化が加えられた。それはリアフェンダーが盛り上がり抑揚が付いたことだ。これだけで全体のイメージはグラマラスになり、後年「コークボトル・スタイル」(コカコーラの瓶)とよばれるタイプが誕生した。場所は表参道、道の反対側は東洋趣味の骨董店「オリエンタル・バザー」で50年後も健在だ。

(写真16-1ab) 1966 Chevrolet Caprice 4dr Sedan (1966-04-29 横浜市内)
16-1a (147-38) 1966 Chevrolet Caprice 4dr. Sedan.jpg

16-1b (147-41) 1966 Chevrolet Caprice 4dr Sedan.jpg
1966年最上位に新しいシリーズ「カプリース」が登場した。ボディラインは前年とほとんどかわっていない。

(写真17-1ab) 1967 Chevrolet Impara SS 2dr Convertible (1998-01 フロリダ州オーランド市内)
17-1a (98-F05-14) 1967 Chevrolet Impara SS 2dr. Convetible.jpg

17-1b (98-F05-13) 1967 Chevrolet Impala SS 2dr. Convertible.jpg
写真の車は1999年オーランド市内のスーパーマーケットの駐車場で撮影したもので、ごく普通に買い物に来た人が日常の足に使用している車で、イベントで出会うレストアされた物とは違う。車齢30年を超えているがとても良いコンディションだった。

(写真18-1a) 1968 Chevrolet Caprice 4dr Srdan (1967-11東京オートショー/晴海)
18-1a (197-33) 1968 Chevrolet Caprice 4dr Sedan.jpg

(写真19-1a) 1969 Chevrolet Impara 4dr Sedan (1968-11-15第10回 東京オートショー/晴海)
19-1a (187-09) 1969 Chevrolet Impala 4dr. Sedan.jpg

(写真20-1ab) 1970 Chevrolet Kingswood Wagon (1969-11-14 第11回 東京オートショー/晴海)
20-2a (221-11) 1970 Chevrolet Kingswood Wagon.jpg

20-2b (221-12) 1970 Chevrolet Kingswood Wagon.jpg

(写真21-1a) 1977 Chevrolet Concours 4dr Sedan (1977-01-10 '77 外車ショー/晴海)
21-1a 286-06 1977 Chevrolet Concours.jpg

(写真21-2a) 1977 Chevrolet Caprice 4dr Sedan (1977-01-10 '77 外車ショー/晴海)
21-2a 286-07 1977 Chevrolet Caprice.jpg
1960年代後半以降アメリカ車を街中で撮影することは殆ど無かった。1つには路上駐車が禁止になって対象が減ったこと。それに加えてアメリカ車が「平らな四角い箱」になってあまり魅力を感じなくなったこと。そして撮影場所が「レース場」や「クラシックカー・イベント」が重点となり、ここに集まる車もヨーロッパ車が中心だった事もある。だからアメリカ車についてはモーターショーで展示されものしか撮っていない。

     ――次回は積み残した「コルベット」を予定しています――

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第107回 L項-8 「ロータス・1」(マーク1からタイプ14エリートと23エラン迄)

第106回 L項-7 「リンカーン・2」(米)

第105回 L項-6 「リンカーン・1」

第104回 L項-5 「ランチャ・2」

第103回 L項-4 「ランチャ・1」

第102回 L項-3 「ランボルギーニ」

第101回 L項-2 「ランチェスター」「ラサール」「リー・フランシス」「レオン・ボレー」「ラ・セード」「ロイト」「ロコモービル」「ローラ」「ロレーヌ・デートリッヒ」

第100回 L項-1  「ラゴンダ」

第99回 K項-1 「カイザー」「カイザー・ダーリン」「ケンワース」「キーフト」「ナイト」「コマツ」「コニリオ」「紅旗」「くろがね」

第98回 J項-5 「ジープ」「ジェンセン」「ジョウエット」「ジュリアン」

第97回 J項-4 「ジャガー・4」(大型サルーン、中型サルーン)

第96回 J項-3 「ジャガー・3」 (E-type、レーシング・モデル)

第95回 J項-2 「ジャガ-・2」(XK120、XK140、XK150、C-type、D-type、XKSS)

第94回 J項-1  「ジャガー・1」(スワロー・サイドカー、SS-1、SS-2、SS-90、SS-100)

第93回 I項-2 「イターラ」「イソ」「いすゞ」

第92回 I項-1 「インペリアル、イノチェンティ、インターメカニカ、インビクタ、イソッタ・フラスキーニ」

第91回 H項-8 「ホンダ・5(F1への挑戦)」

第90回 H項-7 「ホンダ・4(1300(空冷)、シビック(水冷)、NSX ほか)」

第89回  H項-6 「ホンダ・3(軽自動車N360、ライフ、バモス・ホンダ)」

第88回 H項-5 「ホンダ・2(T/Sシリーズ)」

第87回  H項-4 「ホンダ・1」

第86回 H項-3 「ホールデン」「ホープスター」「ホルヒ」「オチキス」「ハドソン」「ハンバー」

第85回 H項-2 日野自動車、イスパノ・スイザ

第84回 H項-1 「ハノマク」「ヒーレー」「ハインケル」「ヘンリーJ」「ヒルマン」

第83回 G項-2 「ゴールデン・アロー」「ゴリアト」「ゴルディーニ」「ゴードン・キーブル」「ゴッツイー」「グラハム」

第82回 G項-1 「GAZ」「ジャンニーニ」「ジルコ」「ジネッタ」「グラース」「GMC」「G.N.」

第81回 F項-25 Ferrari・12

第80回 F項-24 Ferrari・11 <340、342、375、290、246>

第79回  F項-23 Ferrari ・10<365/375/410/400SA/500SF>

第78回 F項-22 Ferrari・9 275/330シリーズ

第77回 F項-21 Ferrari・8<ミッドシップ・エンジン>

第76回 F項-20 Ferrari・7 <テスタ ロッサ>(500TR/335スポルト/250TR)

第75回 F項-19 Ferrari ・6<250GTカブリオレ/スパイダー/クーペ/ベルリネッタ>

第74回 F項-18 Ferrari・5<GTシリーズSWB,GTO>

第73回  F項-17 Ferrari・4

第72回 F項-16 Ferrari・3

第71回 F項-15 Ferrari・2

第70回 F項-14 Ferrari・1

第69回 F項-13 Fiat・6

第68回 F項-12 Fiat・5

第67回 F項-11 Fiat・4

第66回 F項-10 Fiat・3

第65回 F項-9 Fiat・2

第64回 F項-8 Fiat・1

第63回 F項-7 フォード・4(1946~63年)

第62回 F項-6 フォード・3

第61回 F項-5 フォード・2(A型・B型)

第60回 F項-4 フォード・1

第59回 F項-3(英国フォード)
モデルY、アングリア、エスコート、プリフェクト、
コルチナ、パイロット、コンサル、ゼファー、ゾディアック、
コンサル・クラシック、コルセア、コンサル・カプリ、

第58回  F項-2 フランクリン(米)、フレーザー(米)、フレーザー・ナッシュ(英)、フォード(仏)、フォード(独)

第57回 F項-1 ファセル(仏)、ファーガソン(英)、フライング・フェザー(日)、フジキャビン(日)、F/FⅡ(日)

第56回 E項-1 エドセル、エドワード、E.R.A、エルミニ、エセックス、エヴァ、エクスキャリバー

第55回  D項-8 デューセンバーグ・2

第54回 D項-7 デューセンバーグ・1

第53回  D項-6 デソート/ダッジ

第52回 D項-5 デ・トマゾ

第51回 D項-4 デイムラー(英)

第50回 D項-3 ダイムラー(ドイツ)

第49回  D項-2 DeDion-Bouton~Du Pont

第48回 D項-1 DAF~DeCoucy

第47回 C項-15 クライスラー/インペリアル(2)

第46回 C項-14 クライスラー/インペリアル

第45回 C項-13 「コルベット」

第44回 C項-12 「シボレー・2」(1950~) 

第43回 C項-11 「シボレー・1」(戦前~1940年代) 

第42回  C項-10 「コブラ」「コロンボ」「コメット」「コメート」「コンパウンド」「コンノート」「コンチネンタル」「クレイン・シンプレックス」「カニンガム」「カーチス]

第41回 C項-9 シトロエン(4) 2CVの後継車

第40回  C項-8シトロエン2CV

第39回  C項-7 シトロエン2 DS/ID SM 特殊車輛 トラック スポーツカー

第38回  C項-6 シトロエン 1 戦前/トラクションアバン (仏) 1919~

第37回 C項-5 「チシタリア」「クーパー」「コード」「クロスレー」

第36回 C項-4 カール・メッツ、ケーターハム他

第35回 C項-3 キャディラック(3)1958~69年 

第34回  C項-2 キャディラック(2)

第33回 C項-1 キャディラック(1)戦前

第32回  B項-13  ブガッティ(5)

第31回 B項-12 ブガッティ (4)

第30回  B項-11 ブガッティ(3) 

第29回 B項-10 ブガッティ(2) 速く走るために造られた車たち

第28回 B項-9 ブガッティ(1)

第27回 B項-8 ビュイック

第26回 B項-7  BMW(3) 戦後2  快進撃はじまる

第25回 B項-6 BMW(2) 戦後

第24回  B項-5   BMW(1) 戦前

第23回   B項-4(Bl~Bs)

第22回 B項-3 ベントレー(2)

第21回 B項-2 ベントレー(1)

第20回 B項-1 Baker Electric (米)

第19回  A項18 オースチン・ヒーレー(3)

第18回  A項・17 オースチン(2)

第17回 A項-16 オースチン(1)

第16回 戦後のアウトウニオン

第15回  アウディ・1

第14回 A項 <Ar-Av>

第13回  A項・12 アストンマーチン(3)

第12回 A項・11 アストンマーチン(2)

第11回  A項-10 アストン・マーチン(1)

第10回 A項・9 Al-As

第9回 アルファ・ロメオ モントリオール/ティーポ33

第8回 アルファ・ロメオとザガート

第7回 アルファ・ロメオ・4

第6回 アルファ・ロメオ・3

第5回 アルファ・ロメオ・2

第4回  A項・3 アルファ・ロメオ-1

第3回  A項・2(Ac-Al)

第2回  「A項・1 アバルト」(Ab-Ab)

第1回特別編 千葉市と千葉トヨペット主催:浅井貞彦写真展「60年代街角で見たクルマたち」開催によせて

執筆者プロフィール

1934年(昭和9年)静岡生まれ。1953年県立静岡高等学校卒業後、金融機関に勤務。中学2年生の時に写真に興味を持ち、自動車の写真を撮り始めて以来独学で研究を重ね、1952年ライカタイプの「キヤノンⅢ型」を手始めに、「コンタックスⅡa」、「アサヒペンタックスAP型」など機種は変わっても一眼レフを愛用し、自動車ひとすじに50年あまり撮影しつづけている。撮影技術だけでなく機材や暗室処理にも関心を持ち、1953年(昭和28年)1月には戦後初の国産カラーフィルム「さくら天然色フィルム」(リバーサル)による作品を残している。著書に約1万3000余コマのモノクロフィルムからまとめた『60年代 街角で見たクルマたち【ヨーロッパ編】』『同【アメリカ車編】』『同【日本車・珍車編】』『浅井貞彦写真集 ダットサン 歴代のモデルたちとその記録』(いずれも三樹書房)がある。

関連書籍
浅井貞彦写真集 ダットサン 歴代のモデルたちとその記録
60年代 街角で見たクルマたち【ヨーロッパ車編】
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