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2022年12月20日

2022年5月にリニューアルオープンした「マツダミュージアム」を訪問しました。その様子をお伝えします。(レポート:編集部)

マツダミュージアムは広島のマツダ本社工場内にある企業ミュージアムとして一般公開されていて、地域の子供たちや大人の社会見学、海外からのお客様などの受け入れも行なわれています。筆者が参加した見学日のツアーにもドイツからのお客様が参加していました。

ミュージアムツアーへは本社前から専用バスに乗り工場内を通って向かいます。ミュージアムは10の展示ゾーンに分けられており、ミュージアムスタッフによるガイドもあり、楽しみながらマツダの歴史やモノづくりへのこだわり、モータースポーツへの挑戦などを知ることができます。
まずはエントランスホールに展示されている最新のマツダ車に自由に触れ試乗(乗車)することからツアーがスタートします。

ゾーン1では2020年に創立100周年を迎えたマツダの歴史やモノづくりの原点を知ることができます。黎明期のマツダの三輪トラックのほかに、当時製造していた削岩機も展示されています。

ゾーン2から7では1960年代から現在までのマツダ車の歴史が実車とともに紹介されています。まずは1960年代。マツダ初の4輪乗用車のR360クーペ、マツダの生産100万台目の記念車キャロル600が並んでいます。

次はマツダの代名詞ともなった2ローターのロータリーエンジンを世界で初めて搭載したコスモスポーツ。ここではガイドの方からコスモスポーツに関するクイズも出ました。事前にコスモスポーツのことを勉強して参加すれば即答できるかもしれません。

1960年代から70年代は、発売順にベルトーネデザインの 初代ルーチェ、ワンボックス車の代名詞ともなった初代ボンゴ、レースでも活躍したサバンナ、モーターファン誌主催のカー・オブ・ザ・イヤーも受賞したコスモAPなどが展示されています。

1970年代後半から80年代では、アメリカでも大人気となった初代サバンナRX-7、カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した4代目カペラ、2代目RX-7カブリオレなどが並びます。

1990年代を代表するのはユーノスロードスター、ユーノスコスモ、初代センティア。バブル崩壊で登場することのなかったV12気筒エンジンもマツダの技術への挑戦への証として展示されています。

途中にあるゾーン4はモータースポーツの歴史。1991年ル・マン優勝車マツダ787Bの運転席には「お守り」も貼られているそうです。楕円のステッカーは3度のイギリス・グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード出場のためのナンバーで、古い順に55→787→788となっているのがわかります。

偶然にも見学日は1991年に発売となった3代目アンフィニRX-7の誕生日。展示車両のフロントガラスには「HAPPY BIRTHDAY」の文字が飾られていました。

1990年代後半から2000年代。マツダの“救世主”でもある初代デミオ、「Zoom-Zoom」とともにデビューした初代アテンザ、4ドアREスポーツRX-8が展示されています。

新たなマツダの代名詞となったスカイアクティブテクノロジー搭載車。初代CX-5、3代目アテンザ、4代目ロードスターなど。「戦争や治安の良くない国ではオープンカーは走っていない。平和な国だからこそオープンカーが作れ、楽しめる」……ここではロードスターアンバサダーの山本修弘さんが語った言葉を館長が紹介してくれました。

ちなみに4代目ロードスターは今年の年間販売台数が10月末で8900台を超え、発売から8年間で最高の年間販売台数を記録中。EVや自動運転など自動車の方向性が変わってくる中、エンジン車の「走る歓び」「乗る楽しみ」が再認識されているのではと思われます。

ゾーン8ではマツダのモノづくりへのこだわり、安全や地球環境への対応を紹介。プレスの技術、カラーも造形の一部という「魂動デザイン」のこだわりなども目で見ることができます。

ゾーン9は実際の製造ラインでの作業風景、輸出船や積み込みを待つ新型車などを見学しますが、ここは写真撮影はできません。続くゾーン10はマツダのこれからの100年を予感させる展示室。RX-VISIONをはじめとするコンセプトカーや「魂動デザイン」と日本の伝統工芸とのコラボレーション作品などが展示されています。

そしてエントランスホールへ戻り、見学ツアーは終了となります。ホールにはミュージアムグッズショップもあり、三樹書房の書籍も販売していただいていました。

「マツダミュージアム」の開館日は月曜から金曜です。毎月第1土曜日(1月、5月は第2土曜日)には特別イベントも開催されています。入場料は無料ですが、見学には予約が必要です。詳しくは下記をご覧ください。
https://www.mazda.com/ja/about/museum/

三樹書房 編集部

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