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2021年4月20日

2021年4月9日~4月11日、千葉市・幕張メッセにて「オートモビルカウンシル2021」が開催されました。その様子をお伝えします。(レポート:相原俊樹)


去る4月9~11日の3日間、幕張メッセにて「オートモビルカウンシル2021」が開催された。私は初日のプレスデイでこのイベントを取材する機会を得たので、そのときの様子をお伝えしよう。

主催者は数多くのイベントが中止・延期を余儀なくされているなか、開催の妥当性について相当な議論を重ねたという。しかし自動車そのものがいかなる困難も乗り越えて今にいたるように、「我が国に成熟した自動車文化を」の旗を掲げ続けようとの想いを新たに、開催に踏み切ったという。確かに展示物の充実振りは例年通り、見応え充分だった。以下、一部だが、写真を中心に紹介していこう。

会場を俯瞰する。この写真は初日のプレスタイムの開始直後に撮影したので取材陣がこれから入場するところ。一般入場者が入れる午後からはぐんと賑やかになる。展示ブース間の通路を広くとり、会場内に一切のBGMを流さず、ゆったりと鑑賞できるよき伝統は今年も健在だった。
「マツダ、ルマン優勝への軌跡」と題した今年の特別展示。緑とオレンジに塗り分けられたこの1台は1991年マツダ787B。同年のルマンではスタートから21時間が経過した時点でトップに立ち、その後も正確な周回を刻んで見事優勝を遂げた。
こちらは1982年マツダRX-7 254で、同年のルマンにて初完走を果たした。エンジンはドライサンプの13Bロータリー。寺田陽次郎/従野考司/アラン・モファットという日本人2名が連なるドライビングクルーは、数々のトラブルに悩まされながらも14位でゴールを迎えた。
「時代を進めたラリーカーの戦闘美」と題した主催者テーマ展示。会場の中央に広いスペースを使ってイタリア製ラリーカーが並び、ファンの目を楽しませた。ディスプレイの周囲には間隔を空けてベンチが置いてあり、入場者が一息入れる格好の場所になっていた。
ランチア・ラリー037エボリューション2。1982年からWRCが採用したグループB規定は「公道を走るF1」を現出した。ランチアが送り出したのは、機械式スーパーチャージャーで過給した4気筒をミッドシップに搭載し、300ps以上と言われる大パワーを後輪だけで駆動するモンスターだ。037は83年のメーカータイトルを取得。展示車は84年のアクロポリスで4位に入賞した経歴の持ち主。
国産ラリーカーが一堂に会したブースも見応えがあった。一番手前は1970年ダットサン・ブルーバード1600SSS。1.6リッターSOHCエンジンに4輪独立サスペンションを組み合わせた、当時としては異例に高度な設計。1970年イーストアフリカ・サファリラリーにて1、2、4位と上位を独占。当時のウィニングカーそのものが展示されていた。
同じブースを反対側から見る。一番手前は2008年スバル・インプレッサWRC。社内呼称S14。2008年のアクロポリスから実戦に投入された。すでにラリーでも空力がモノを言う時代で、大型化されたボディはダウンフォースを向上させるとともに、長いホイールベースが良好な安定性に寄与した。エースのペタ-・ソルベルグはS14のデビュー戦で表彰台に立った。
以降は個人的に興味を惹かれた英国とイタリアのスポーツカーを1台ずつ紹介する。写真は英国製ライトウエイトスポーツカーの専門店ACマインズが展示した1998年製ロータス・エリーゼ。スタイルを担当したのはジュリアン・トムソン。60年代の英国製スポーツカーの伝統を引き継ぐ楕円形ライトカバーと控えめなノーズ空気取り入れ口が好ましい。
オートモビルカウンシルに毎年ブースを設けるガレーヂ伊太利屋は、今年も力作を展示、同社の高いレストア技術を披露した。写真は1973年のアルファロメオ1600ジュニアZ。1.6リッター版の生産台数はわずか402台で、展示車はその1台。ホイールとフロアカーペットは今では入手困難なオリジナルだという。ボディのデザインはカロッツェリア・ザガート。ノミで削ったような鮮やかなエッジにしばし目を奪われた。
マルシェ(自動車関連グッズの販売店)を眺めるのも楽しみ。
自動車図書を専門にする三樹書房は、今年も多彩な品数を揃えてマニアの注目を集めた。つい最近発売になった『マツダ RX-7 FDプロファイル』は3代目RX-7(FD)がテーマ。マツダの公式資料をもとにメカニズムやデザインなどを詳細に解説。開発に携わった関係者が書き下ろした解説記事など、ロータリーエンジン・ファン必読の書。三樹書房のHPから簡単に購入できる。
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