News

2015年4月13日

【編集部より】今春、社会人になった皆さんにも読んでいただきたい『定本 本田宗一郎伝』についてご紹介します!

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

『定本 本田宗一郎伝』の紹介

 年配の方ならご存知と思いますが、平成生まれの若い方々には、”ホンダ”という会社名は知っていても創業者の本田宗一郎氏のことは知らない…という方も多くいらっしゃると思います。本田宗一郎氏は、Hondaの創業者であり、静岡の浜松出身の明治生まれの男です。
 幼少の頃から飛行機や自動車に憧れ、第2次大戦で降伏した日本の荒廃した中で”世界一になる”という夢を追いかけて、戦後まもなくオートバイメーカーを創業、その後いち早く世界の最高峰のGPレースに挑戦し、ホンダのオートバイは世界の舞台で日本メーカーとして初の優勝を果たします。その後は自動車生産にも乗り出し、レースのオリンピックと称されるF1にも挑戦して、優勝を飾るなど華々しい活躍を展開するのです。
 この本は、今ではグローバル企業として日本を代表するHondaの草創期の足跡と共に、本田宗一郎という、夢を追いかけ続けた男の人生のすべてを、残された史料や関係者の証言などを元にして書いたドキュメントです。実在の人物をこのようにまとめた本はたくさんあります。しかしどんなに立派な功績を残した人物伝でも、戦国武将や、外国人では時代や背景も今とは大きく異なるので、現実感には乏しい部分もあります。本田宗一郎氏は戦後の日本で大きな成功をした人ですから、自分の生き方や考え方にも参考になることが多いと思います。
 実際、私も若い頃に将来何をしたら良いのか? どのように生きていけば良いのか? などずいぶん悩みました。そんなときに知ったのがこの”本田宗一郎”という人物でした。学校にも満足に行けなかった本田宗一郎氏が、大きな夢を持って世界に出て行く姿は、私にとって魅力的でした。
 この『定本 本田宗一郎伝』は、ノンフィクション作家の中部博氏が10年以上の歳月をかけて取材して書き上げた力作です。
 まだまだ混迷している日本ですが、この本を読んでいただいて、年配の方には日本人として生きる勇気を、またこれからの日本を背負っていかなければならない若い方々には”夢”や”挑戦”の大切さを、感じ取って欲しいと思っています。

『定本 本田宗一郎伝』こちら

三樹書房 小林謙一

^