書籍情報

日本のオートバイの歴史

二輪車メーカー興亡の記録

東京大学名誉教授 富塚 清著
■定価 本体3,500円+税
■ISBN978-4-89522-819-0
■2024年7月発売
最盛期には120社以上と称される日本のオートバイメーカーは、技術的にも経営的にも、文字通り“食うか食われるか?”の格闘を演じ、やがてホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキの4社が中心となり、世界を制覇するまでに成長することになる。まさに戦国時代などに比べても決して見劣りのしない、この“興亡ドラマ”の足跡を、大学で教鞭をとりながら、その研究・調査に携わった著者がわかりやすく紹介する。2001年刊行の同書に、新たに当時の製品カタログなどを使用したカラー口絵(24頁)を収録した増補三訂版。
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第1章 オートバイ技術の内容
1.オートバイと日本/2.オートバイと飛行機/3.もたついた飛行機の発進/4.ライト兄弟の飛行成功/5.第一次世界大戦とガソリン・エンジン/6.ガソリン・エンジン改善の主役/7.先進技術とその転用
第2章 後進・日本のオートバイ産業
1.明治維新後もオートバイは全くの後手/2.オートバイ出現当時の日本の状況
第3章 ガソリン・エンジンの誕生
1.始祖ダイムラーとその業績/2.デー式2サイクルの誕生
第4章 黎明期の日本のオートバイ界
1.日露戦争後に初見参/2.乗りこなすことの大先覚/3.明治末から大正末期の日本のオートバイ事情/4.輸入オートバイの概観とその技術/5.輸入オートバイの操作の仕掛けおよび車体/6.輸入依存から国産化へ・大先覚島津楢蔵氏の足跡/7.世界情勢の不安と国産化の推進/8.戦前の専門工場-陸王、メグロ等
第5章 敗戦とそのあとに来たもの
1.敗戦時の衝撃は深刻/2.敗戦ボケから立ち上がるきっかけ/3.オートバイ工業の復活/4.発足はしたがまことに多難/5.昭和20年代後半の大活況/6. 昭和20年代後半の機種大観/7.さまざまな変わり種
第6章 日本のスクーター工業の盛衰
1.戦後のニューフェイス―スクーター/2.富士重工業の「ラビット」号/3.三菱と「シルバー・ピジョン」/4.「ゲール・ペット」の丸正/5.ポップスクーターの平野製作所/6.三光工業のジェット号スクーター/7.ホンダの異色のスクーター/8.ヤマハもスクーター生産に参加/8.日本のスクーター工業史総括
第7章 オートバイ大流行の先駆・バイクモーター
1.バイクモーターの大流行とその背景/2.バイクモーターの技術的詳細/3.バイクモーターの活況、熾烈な商戦/4.バイクモーター衰退の理由/5.バイクモーターからモペットへ/6.本格的オートバイの発展
第8章 本格的オートバイ時代到来
1.本格的オートバイの戦後史/2.模索時代の傾向/3.重量感重視時代のオートバイの性能/4.戦国大名のような顔ぶれ/5.草レースから本格的レースへ
第9章 戦後派の大進出と制覇
1.戦前派の戦後における活動と凋落/2.戦後派の大進出/3.本田技研工業の発展史/4.トーハツの進出/5.中京地方の雄、トヨモータース工業/6.新明和興業(ポインター)/7.昌和製作所
第10章 優勝劣敗強まる
1.世界制覇の担い手たち/2.本格的なオートバイレースの開始/3.ホンダの大躍進とその影響/4.一葉落ちて天下の秋/5.没落の後日物語
第11章 日本のオートバイの世界制覇
1.制覇は全くの予想外/2.大躍進のきっかけ/3.世界制覇の要因/4.オートバイ技術の展望
第12章 オートバイの技術的概観
1.オートバイの技術的経過/2.戦前品および戦後直後品の性能/3.性能向上の手口/4.オートバイの性能試験装置の進歩/5.補遺
日本の二輪車メーカー一覧表

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