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2018年12月21日

TMC2018(TAKUMA CLUB MEETING)に参加して

1911年の第一回インディ500大会から、佐藤琢磨氏が見事に日本人として初めて優勝を飾った101回大会までの記録を一冊の本にまとめた『インディ500 全101レース大会の記録』を出版したことがきっかけになり、2018年12月15日(土)に渋谷で開催された佐藤琢磨さんによるイベントにご招待いただいた。
内容は一般のファンの方々を中心とした報告会と懇親会で、佐藤氏自身によるスペシャルトークやファンからの質問コーナー、握手会などが盛り込まれた、4時間以上に及ぶイベントである。普段はテレビや印刷物を通してでしか見ることができない佐藤琢磨さんに実際に会えるという、ファンにとってはまたとないチャンスなのだ。おおいに盛り上がった当日の様子を、ご紹介したい。

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(三樹書房「インディ500 全101レース大会の記録」紹介URL)
http://www.mikipress.com/books/2018/09/500.html


会場の入り口には、佐藤氏のポートランド優勝時のトロフィーとシャンパンボトル、アイオワでの3位入賞時のシャンパンボトルと共にポコノでのポールウィナーフラッグなどが飾られていた。現物をこんなに近くで見たのは初めてのことだった。

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TMC2018は、TAKUMA CLUB MEETING の略称である。オープニングの後は、スペシャルトークショーとして、司会者の女性と共に佐藤琢磨氏本人が壇上に上がって、昨年度の感動的な「インディ500優勝シーン」の映像が流された。

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次に今年度中に佐藤琢磨氏が参戦した数々のレースに関するインサイドストーリーが語られたが、内容は非常に濃いものだった。レースの運び方の難しさ、チームメンバーとのコミュニケーションの大切さに加え、インディ500優勝後に、実は頂点をきわめたゆえの葛藤があったことなど普段では絶対に知りえないことが、佐藤氏本人の口から直接語られたからである。

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今回のイベントで、アメリカンレースで勝つことの難しさに加えて、ポートランドでの優勝が佐藤氏の提案によるチームメンバーの連携プレーによって勝ち得た勝利であることも知ることができ、感動した。また、マシンコントロールに大きな役割を持つステアリングのデザインについても、佐藤氏は自分のこだわりやその重要性を語ってくれた。

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次にファンからの質問タイムが設けられ、今年の佐藤琢磨氏の活動に対して様々な質問が寄せられたが、ファンからの質問のひとつひとつに、丁寧に答える佐藤氏の真摯な姿勢が印象的だった。

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このセクションでの最後には、佐藤氏自らの言葉で来年の目標や抱負が語られたが、レースに勝つために何が必要なのか? またそのためにチームメンバーとどのような準備をしていくのか? などがはっきりとした口調で語られ、インディ500で頂点を極めてなお、常に未来を見つめ、シリーズチャンピオンを目指し続けているその姿勢に感銘を受けた。今まで様々なレーシングドライバーのコメントを聞いてきたが、佐藤氏のコメントにはレース全体のことを見据えた明確なビジョンがあり、またチームメンバーがファミリーとして硬い絆で結ばれていることが伝わってくるものであった。
来年度もまた、佐藤琢磨氏の活躍におおいに期待できると感じて会場を後にした。

小林謙一