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2015年3月 6日

『東京モーターショー ニッサン/プリンス編』に収録した、今回が初公開となる写真を発掘するまでの経緯をお伝えします!

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 日産自動車の80周年を記念して、日産ならびにプリンス自動車のモーターショーにおける活動をまとめた書籍を企画しました。この企画で重要な要素の一つに、当時のブースの様子を収めた写真の収集がありました。まずはモーターショーの主催者である自動車工業会に保存されている写真を拝見し、該当するものをご提供いただきました。本書の著者で元トヨタ博物館の山田耕二氏とともに内容を精査したところ、重要なモデルや当時の日本を支えた商用車など、まだまだ集めなければならないものが多くあり、このままでは一冊の本として成立しないことがわかりました。
 そこで、日産自動車OBでモータリゼーション研究会を主宰されている、清水榮一さんにこれまでの経緯と課題をご相談したところ、日産自動車でのヘリテージ活動のご担当者である、中山竜二氏と荒川幸隆氏をご紹介いただきました。おふたりは日産自動車の主催で2013年12月23日に行なわれた「日産創立80周年記念パレード」の運営など、日産の歴史や資料などの活用に尽力されています。
 本書の企画をご説明したところ、これにご賛同を得て、資料等のご協力についてご快諾いただくことができました。まずはすでに整理されている資料の中から本企画に該当するものを探すことから始めました。この過程の中で、当時の日産ならびにプリンス自動車の広報誌に、当時のショーの様子をまとめた記事が存在することが分かりました。これを1冊ずつ確認していくと、自動車工業会の写真にはないモデルの様子も数多く紹介されていることが分かり、収集に弾みがつきました。
 しかし、これだけでは足りず、最後の望みをかけて、日産本社にある資料が収集してある一室に、中山氏、荒川氏とともに入り、箱の中身を確認していきました、資料室にある大半の箱の中身は、すでに整理が済んでいるもので、そのほとんどはデータ化されているものでした。これまでデータで確認したものとほぼ重複しており、これ以上の収集は無理か、と思っていたところに、どうやら未整理らしいひとつの箱を偶然発見しました。中の写真を見てみると、なんとモーターショーの写真が入っており、よくよくその箱を調べてみると中身はすべてモーターショー関連の写真でした。これには本当に驚き、プリント以外にも当時の写真選択用に使用されたとみられる、35ミリのベタ焼きの一群も保存されていました。当然これらから焼いたはずのプリントは見つからず、まさに奇跡ともいえる発見でした。おそらく銀座の日産自動車本社に保管されたまま、数十年もの間そのままになっていたものでしょう。幸運だったのは、日産自動車が銀座から移転する際に残されていた過去の資料を処分せずに横浜に移動してくれたことが、今回の発見につながったことと思います。今では世界企業として成長した日産自動車の躍進を語るうえでモーターショーは欠かせないイベントであり、歴史的に見ても後世に残すべき資料だと考えています。
 以上の経緯をたどり、写真の充実を図ることができ、無事に刊行となった『東京モーターショー ニッサン/プリンス編』は、自動車の歴史をまとめた資料としても、より精度の高いものとすることができました。日産80周年を記念した企画として進めた企画を、このように充実した内容で完成させることができ本当に良かったと思っています。本書が伝統ある日産の歴史についての理解を促進する一助になれば幸いに思います。

三樹書房 編集部

『東京モーターショー ニッサン/プリンス編1954-1957』詳しくはこちら