三樹書房
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第24回  B項-5   BMW(1) 戦前
2014.11.27

(00-0a) BMW 本社ビル(ミュンヘン)
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(1)< 前史 >
近頃、街中でよく見かける外国車と言えば「BMW」と「メルセデス」が双璧だろう。見事に日本に定着した「BMW」と言う会社は水平対向2気筒でシャフト・ドライブの高性能バイクを造っていた会社が自動車メーカーに発展したものだが、もっと遡れば飛行機にたどり着く。その証は今に続く「丸に十字」のバッジで、回転するプロペラと青空を表している。(青と白のチェック模様はバイエルン州のシンボルからとの説もある)1911年「Gustav Otto Flugmaschinenfabrik」(グスタフ・オットー飛行機工場)が出発点で、創立者の父は「4ストローク内燃機関」の発明者「ニコラウス・オットー」だが、息子「グスタフ・オットー」はエンジンではなく、当時最先端技術だった飛行機の機体を造る道を選んだ。一方、「BMW」になるためにはもう一つの会社が存在する。それは「カール・ラップ」が1913年創業した「Rapp Motorenwerke」(ラップ・エンジン製作所)で、エンジンをオットーの機体に提供すると言う関係にあった。程なくして第1次世界大戦が勃発し、最新兵器「飛行機」は徐々に活動範囲を広げ需要が増加した。オットーの会社は資本金を増やし1916年「Bayeische Flugzeugwerks AG」(バイエルン飛行機制作株式会社)となり、現代のBMW社ではこの時点を創業としている。エンジンを造っていたラップの会社も1917年には資本金を増やし「Bayerischen Motoren Werke GmbH」(バイエルン・エンジン製造有限会社)と社名を変え、ここで初めて「BMW」の名前が誕生した。(更に1918年には有限会社から株式会社に組織変更を行っている)BMWのエンジンはドイツ空軍から2000台も注文があったと言われるが、第1次大戦で80機撃墜した空の英雄「リヒト・ホーフェン」の愛機真っ赤な「フォッカーDⅦ」のエンジンも「BMW-Ⅲa」だった。しかし軍需景気は長く続かず1918年11月には戦争は終結し、「BMW」は敗戦国の常で、航空機に関する製造を一切禁止されてしまったが、幸い工場施設はそのままだったので農業用から船舶、バス、トラック用まで大小エンジンを製造し好評を得る。一方、機体を造っていた「バイエルン飛行機」の方は手元に残った材料を使って事務用の机や家具を造っていたが、将来の本格的な自動車造りを前提にBMWの小型エンジンを使ってモーターサイクルを造り始めた。1922年には両社が合併し、「BMW」(バイエルン・エンジン製造株式会社)の名を引継ぎ、ラップ・エンジン製作所時代からずっと経営に関わってきた「フランツ・ジョーゼフ・ポップ」の下、新体制がスタートした。

  (00-0b)  BMW Group Mobile Tradition (2008-01 ミュンヘン)
(00-0b)08-01-16_2851 BMW Group Mobile Tradition(技術研究所) .JPG  
この建物はミュンヘンの本社からさほど遠くないところにある「保存館/技術研究所」のような所だが、僕が訪問した時は、「ミュージアム」がまだオープンする以前で、展示予定の車がギッチりと詰め込まれていた。

 (00-1)  プロペラと青空を図案化したBMW のエンブレム
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 (00-1a)   木製の2枚プロペラとBMW132型 空冷星型9気筒エンジン
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 (00-1b)   BMW132型エンジンを使った第2次大戦の「ユンカースJF52型三発機」
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(00-2a)   1921 Victoria KR-1 (2008-01 BMW モービル・トラディション)
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第1次大戦後の混乱期、自前のモーターサイクルを作る以前にBMWエンジンを使って作った「ビクトリアKR1」で、エンジンは定置用500ccが使われている。BMWモーター・サイクルの原点として展示されている。

(00-2b) 1924 BMW R32 (500cc) (2008-01 BMW モービル・トラディション)
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BMWが最初に作った2輪車だが、2気筒水平対向エンジンとシャフト・ドライブと言う現在に続く基本形は既に確立して居る。水平対向エンジンを採用したのはVツインだと前後で冷却差が出ることを懸念した為といわれる。

(00-2c) 1944 BMW R75 with Sidecar (2008-01 ドイツ博物館/ミュンヘン)
(00-2c)08-01-16_3375 1944 BMW R75 with Sidecar.JPG
バイクが出たついでに1つだけ寄り道をご容赦あれ。「コンバット」などヨーロッパ戦線の戦争物には欠かすことができないのがこのサイドカーだ。アメリカが作る映画ではドイツは必ずやられるから、ひっくり返ったり、飛び出したりしてしまうシーンが多いが本当は素晴らしいい乗り物だったに違いないと僕は信じている。

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(2)< 4輪車の製造 >
1928年10月「BMW」の造る4輪車が初登場した。自動車生産に踏み切る際考慮されたのは、大株主ダイムラー・ベンツ社の製品と競合しないこと、当時の社会情勢に合わせ安価な大衆車を大量生産することであった。そして、それは「デキシイ社」(Dixi Werke)を買収することで実現した。当時デキシイ社はイギリスの「オースチン・セブン」をライセンス生産していたので、そのまま「Dixi 3/15PS」(DA1)で1929年まで生産が続けられた。


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(01-1abc) 1928 Dixi 3/15 PS (DA-1) Tourer (1998-08 ラグナセカ/カリフォルニア)
(01-1a)(98-23-05) 1928 BMW Dixi 3/15 DA-1.jpg

(01-1b)(98-23-04) 1928 BMW Dixi 3/15 DA-1 (Austin7のドイツ版).jpg

(01-1c)(98-23-17) 1928 BMW Dixi 3/15 DA-1.jpg
最初期の車は殆ど「オースチン・セブン」のままで、ボンネットに排熱用のスリットは切られておらず、まだ「BMW」の表示は無い。


(01-2abc) 1929 BMW 3/15PS (DA-2) Saloon  (2004-01 レトロモビル/パリ)
(01-2a)(04-06-27P-215) 1929 BMW 3/15ps DA2.JPG

(01-2b)(04-25-16) 1929 BMW 3/15 Dixi.jpg

(01-2c)(04-25-14) 1929 BMW 3/15 Dixi.jpg
1929年エンジンはそのままで、タイヤを26×3.5から27×4にし、ブレーキ・ペダルを4輪に作動するなど改良を加え「3/15 PS」(DA-2)となった。ボンネットに3ブロックに分かれた排気スリットがあり、正面には「BMW」のエンブレムが使われている。


(01-def) 1929 BMW 3/15 PS (DA-2) Combi/Scale Model (2008-01モービル・トラディション)
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(01-2e)08-01-16_2860b 入口脇のモデルカー展示ケース(非売品).jpg

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ミュンヘンにある「BMWモービル・トラディション」は、突き出したショールームには「M1」が展示されており、中に入るとすぐガラス・ケースに多数のスケール・モデルが陳列されている。代表的なものばかりでなく写真の様に実物では見られない珍しいものもある。


(01-3abc) 1929 Dixi 3/15 PS DA-1 Ihle Roadster (2003-01  レトロモビル/パリ)
(01-3a)(03-15-05) 1929 (BMW)Dixie 3/15 D1 Ihele Roadster.jpg

(01-3b)(03-15-06) 1929 (BMW)Dixie 3/15 D1 Ihele roadster.jpg

(01-3c)(03-15-07) 1929 (BMW)Dixie 3/15 D1 Ihele Roadster.jpg
1929年という年は「Dixi (DA-1)」と「BMW (DA-2)」が切り替わった年だ。写真の車はバッジがBMWになっているが、案内板に従ってDixi(DA-1)とした。フェンダーがウイングを持って大きい事、ボディ・サイドの切り欠きが比較的小さい、など次に登場するシルバーの車よりロード・バージョンに近い。


(01-4abc) 1929 BMW 3/15 PS DA-2 Ihle Roadster (2008-01 ジンスハイム科学技術博物館)
(01-4a)08-01-14_1386 1929 BMW Dixi Sport

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3/15 PSシリーズにはDA-3に「ワルトブルグ」と名付けられたオープン2シータのカタログモデルが存在するが、「デキシー・スポーツ」として知られるこの車は少数造られたレーシング・バージョンで、「アイヘル」という小さなカロッセリアが手がけた「シルバー・アロー」号だ。3台現存する。

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(3)<オースチンと決別し300シリーズ誕生>

エンジンを748.5ccから782ccに増やしSVからOHVに改造したことで出力も上がり「3/20 PS」となったAM-4は1934年まで造られたが、既に時代遅れとなったオースチンの改良型の域を出なかった。そこで新たに登場するのが生粋のミュンヘン生まれ「300シリーズ」で、第2次大戦が終了するまでに下記のモデルが造られた。(*印写真有り)
「303」 1933-34 6cyl 1173cc/30ps 2400mm(BMWが設計した最初の車で現代への始祖)
「309」 1933-36 4cyl 845cc/22ps 2400mm (303の4気筒廉価版)
「315」*1934-37 6cyl 1490cc/34ps 2400mm(303の後継車 車名は排気量を表す)
「315/1Sport」1934-36 6cyl 1490cc/40ps 2400mm(3キャブスポーツバージョン)
「319」*1935-37 6cyl 1911cc/45ps 2400mm(315の発展型 車名は排気量を表す)
「319/1Sport」1934-36 6cyl 1911cc/55ps 2400mm(3キャブスポーツバージョン)
「329」 1936-37 6cyl 1911cc/45ps 2400mm(319の後継車スペック変わらず)
「320」 1937-38 6cyl 1971cc/45ps 2750mm(新しい320系の2ドア版で326の廉価版)
「321」 1939-41 6cyl 1971cc/45ps 2750mm(320の後継車)
「326」 1936-41 6cyl 1971cc/50ps 2870mm(新しい320系の標準タイプ4ドアは初登場)
「327」*1937-41 6cyl 1971cc/55ps 2750mm(326のスポーツ版後輪は328と同じ)
「327/328」* 1938-40 6cyl 1971cc/80ps 2750mm (327+328エンジンの強化版)
「328」*1937-39 6cyl 1971cc/80ps 2400mm(見た目、性能共に戦前のBMW最高傑作)
「335」1939-41 6cyl 3485cc/90ps 2984mm(326を上回る大型車,資材不足で量産出来ず) 

最初は1933年のベルリン・モーター・ショーに登場した「303」で、それは1931年から加わったフリッツ・フィードラーの設計になるものだった。初の6気筒で、本格的な自動車としてこの後のBMWの進むべき方向に大きな影響を与えると共に、純粋の意味では現在に続く「BMW」の始祖となる車である。1935年には車好きだったヒットラーの政策の1つとして自動車税が撤廃され、排気量による課税から解放された結果、BMWの300シリーズも1.5リッターから2リッターに排気量を上げた。そこで生まれたのが「319」で、その後継車が「320」となるのだが、その間つなぎとして「319」の改良型「329」が存在した。一方BMWとしては初めての4ドアを持つ1回り大型の「326」が加わり、「320」と2本立てで乗用車部門を固め、好評だったがやや旧態化したスポーツカー「319/1」の近代化を図った次世代の車として登場したのが傑作車「328」だった。出来たての「328」はロードテストを兼ねて1936年のニュブルブルグリング・レースでデビュー、いきなり優勝してその能力の高さを示した。1937年から市販が始まり1939年までに462台が造られた。僕は328だけで25台も写真を撮っているのでもっと多いかと思っていたが、現存する車が多いのは保存率が高いのだろう。因みに300シリーズは全部で55,915台造られたが「328」は僅かその0.8%に過ぎない。「328」は市販のスポーツカーでありながら2リッタークラスのレースでは連戦連勝で、デビューした年だけでも100勝以上した。一方「327」は2シーターの純スポーツカー「328」に対して、大型「326」のスポーツ・バージョンと云う位置付けで、2ドア4シーター(実質2+2)のコンバーチブルとクーペは現代の「グラン・ツーリスモ」に相当する車だ。戦前の300シリーズ最後の車は「335」で、名前の通り3.5リッターのエンジンを持つBMWとしては初めての大型車が登場した。基本的には「326 」と同じで、エンジンは6気筒2リッターの構造を踏襲しているがボア、ストローク共に従来と異なる新設計で、ホイールベースを114mm延長している。試作車は1938年完成したがドイツ国内ではナチスの軍備拡張気運が高まっており、資材不足のため生産は翌1939年まで開始されず、しかもその年世界大戦が始まり軍需優先となってしまった為、結局410台しか造られなかった。その後、第2次大戦中は得意の航空機エンジンで活躍し、2重星型空冷14気筒の「801」エンジンはドイツを代表する戦闘機「フォッケウルフFW190」に使われ、空冷エンジンの最高傑作と言われる。軍用車両としてはBMW「R12」「R75」のオートバイ、サイドカーはよく知られているが、2リッターの「325」というクロスカントリー用の4輪駆動車が野戦乗用車(ジープと同じ用途)として採用されているがあまり知られていない。


(02-1abc) 1937 BMW 315 (1990-01 JACCミーティング/レールシティ汐留)
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(02-1b)90-02-11 1937 BMW 315(改造車と想われる).jpg

(02-1c)90-02-17 1937 BMW 315.jpg
明らかに改造されたこの車を取り上げるか迷ったが、あくまでも改造車として参考にご覧いただきたい。何処をとっても「315」の匂いはしないが、決定的なのはボンネットで、トラックのエンジンでも入っているかのように巨大だ。幅が広くしかも前車軸よりかなり前までせり出しており、もしかすると戦後の車がベースでは無いかと疑いたくなる。

(02-2abc) 1934 BMW 315/1 Sport   (2001-05 サンマリノ/ミッレミリア)
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この車はいまいち素性に確信が持てないが、出走リストの記載に従った。(ミッレミリアの場合リストと違う車が走っていることもよくある)フェンダーは見た目「327」かと思われるのだが、ドアの上縁に浅くえぐれがあり、かと言って「328」程深くない。正面の二つのグリルはやや細めで上部だけが少し広い。ボンネット、ヘッドライト、フェンダーは「327」そのものなので、後年半分だけ載せ替えたのだろうか。それとも「327」のスペシャル・ボディだろうか。

(03-1abc) 1935 Frazer-Nash BMW 319 4seater Cabriolet (1998-08 ラグナセカ)
(03-1a)(98-23-11) 1935-37 Frazer-Nash BMW 319 Cabriolet.jpg

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戦前のBMWと言えば殆どが「328」に集中する中で、幅の広いラジエター、大きなボンネットの排気孔、ディスク・ホイールを持つこの車は初期の6気筒BMWの代表的なスタイルだ。

(03-2ab) 1935 BMW 319 2seater Sport Cabriolet (2010-10 ラフェスタ・ミッレミリア/神宮)
(03-2a)10-10-09_097 1935 BMW 319 Sports Cabriolet.JPG

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初期のBMWで300、310代のモデルは現存数が少ないのか、ドイツの博物館でも見当たらなかったが、その希少価値のある車が日本で撮影できた。しかもスポーティで格好いい2シーターカブリオレだ。」

(03-3abc) 1938 BMW 319 two-seater Cabriolet (1998-08 ラグナセカ/カリフォルニア)
(03-3a)(98-23-08) 1936 BMW 319 two-seat  Cabriolet.jpg

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前から見たところはどう見ても「328」に見えるが、フロントに貼ってある紙の内容に従った。フロント・エンドの波打つ曲線や、半分埋め込まれたヘッドライトの処理は、既に「328」のデザインが完成していたのだろう。一つだけ「319」らしいのは、ボンネットの排気孔の形、大きさで、「328」ではこの形をそのまま細長くしたものに変わっている。

<参考>
1930年代後半の主力だった乗用車「320」「326」は残念ながら僕は写真を撮っていはい。「320」は4,185台、「326」は15,936台造られ、300シリーズの36%を占めるほど大量に造られたのに何故かドイツの博物館でも一度も見かけなかった。ドイツ人にとってはあまりにも当たり前で博物館で見る対象ではない?
スポーツ・タイプの「327」「328」との大きな違いはボンネットの排気孔の形で、「327」「328」は上が平で後ろに行くほど幅が広くなるが、「320」「326」の場合は幅は同じで後端が左右均等に細くなっている。「326」はBMWの中でひと回り大きく初めて4ドアがが採用されたがエンジンは2リッターのままだった。

(04-1ab) 1937-41 BMW 327 Cabriolet (2008-01 BMW モービル・トラディション/ミュンヘン)
(04-1a)08-01-16_2970 1937-41 BMW 327.JPG

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写真の設定は田舎の納屋に埃だらけの車が長い間仕舞い込まれている、というような想定だ。こんな情況から価値あるクラシックカーが発掘されレストアーされるのだろう。

(04-2ab) 1937-41 BMW 327 Cabriolet (1999-08 ラグナセカ/カリフォルニア)
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最も標準的な「327」で、後輪にスパッツが付いている。


(04-3ab) 1937 BMW 327 Cabriolet (1997-05 フータ峠&ブレシア/ミッレミリア)
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(04-4ab) 1938 BMW 327 Cabriolet (2010-10 ラフェスタ・ミッレミリア/神宮)
(04-4a)10-10-09_142 1938 BMW 327 Sport Cabriolet.JPG

(04-4b)10-10-09_144 1938 BMW 327 Sport Cabriolet.JPG

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(04-5ab) 1938 BMW 327 Cabriolet (1986-11 モンテ・ミリア/神戸) 
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(04-5b)86-11b-24 1938 BMW 327 Cabriolet.jpg 

 

(04-6ab) 1938 Frazer Nash BMW 327 Cabriolet (1988-11 モンテミリア/神戸)
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(04-6b)88-09-29 1938 Frazer Nash BMW 327.jpg
イギリスでライセンス生産されたのがこの車で、6気筒2リッター・エンジンは戦後の「ブリストル」や「AC」にも使われるほどの傑作エンジンだった。

(05-1abc) 1938 BMW 327/28 Cabriolet (1997-05 サンマリノ&ブレシア/ミッレミリア)
(05-1a)(01-25-35) 1938 BMW 327/28 Coupe.jpg

(05-1b)(97-45-37E) 1939 BMW 327/28 Coupe.jpg
この車は簡単に言ってしまえば「327」の強化版で、名前の通り「327」に、より強力な「328」のエンジンを載せたものだ。排気量は変わらず55hpから80hpまでアップし569台が造られた。

(06-1abcd) 1938 BMW 328 Cabriolet (2008-01 VW ミュージアム/ドイツ)
(06-1a)08-01-13_0312 1938 BMW 328 Cabriolet*.JPG

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「328」と言えばどの資料を見てもレーシング・タイプのロードスターしか出てこないが、ドアに切り欠きのない「327」と同じボディを持つハードトップやカブリオレもあった。この車は街で見かけたら間違えなく「327」と思っただろう。ミュージアムで説明があったお陰で「328」と判った。「327」と同じボディに「328」のエンジンだったら「327/28」と同じだが、よく見るとフロントのホイールアーチの下端が尖っており、明らかに「328」のボディである。

(06-2a) 1937 BMW 328 MM Roadster(1/12 ScaleModel)(2008-01 モービル・トラディション)
(06-2a)08-01-16_2871 1937-39 BMW 328 MM.JPG
説明がなければ本物かと見紛ごうばかりの精密に造られたスケール・モデルだ。


(06-2bc) 1937 BMW 328 RMW Roadster(1/2 Scale Model)(2008-01モービル・トラディション)
(06-2b)08-01-16_2965b BMW 328MM(ScaleModel).jpg

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こちらはかなり大きいスケール・モデルで、もしかして本物を作る前の試作段階で造られたものか?

(06-3a) 1939 BMW 328 Roadster (2001-05 ブレシア・ロッジア広場/ミッレミリア)
(06-3a)(01-15-36E) 1952 Talbot Lago T26 GS/1939 BMW 328 - コピー - コピー.jpg
ミッレミリアで車検を終え夕方のスタートを待つ車たち。場所は車検場「ヴィットリア広場」のすぐ隣にある「ロッジア広場」で建物は15世紀に建てられた宮殿の跡。写真に色が付いていなければ1930年代にも見える雰囲気だ。(・・と思って一寸色を抜いてみた)

(06-4a) 1938 BMW 328 Roadster (1992-10 第1回ラフェスタ・ミッレミリア/明治神宮絵画館前)
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1992年の第1回ラフェスタ・ミッレミリアに参加するためイタリア(ドイツ?)から遥々参加した車で、戦後日本に始めて上陸した「BMW328」だ。


(06-5a) 1938 BMW 328 Roadster (1994-05 ブレシア/ミッレミリア)
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(06-6ab) 1939 BMW 328 Roadster (1997-05 ブレシア/ミッレミリア)
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(06-6b)(97-11-37E) 1939 BMW 328.jpg

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(06-7a) 1938 BMW 328 Roadster (1994-05 クラブ・ミーティング/京都ホテル前)
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(06-8abc) 1937 Frazer Nash BMW 328 Roadster (2009-03 コンクール・デレガンス/六本木)
(06-8a)09-03-26_111 1937 Frazer Nash BMW 328 Roadster.JPG

(06-8a)09-03-26_112 1937 Frazea Nash BMW 328 Roadster.JPG

(06-8c)09-03-26_117 1937 Frazer Nash BMW 328 Roadster.JPG  

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(06-9a) 1937 BMW 328 Roadster (1997-05 ブレシア/ミッレミリア)
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(06-10ab) 1937 BMW 328 Roadster (2000-05 ブレシア/ミッレミリア)
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(06-10b)(01-21-17) 1937 BMW 328.jpg


(06-11ab) 1938 BMW 328 Roadster (2000-05 ブレシア/ミッレミリア)
(06-11a)00-04-15 1938 BMW 328.jpg

(06-11b)01-06-29 1938 BMW 328 (#87).jpg


(06-12a) 1937 BMW 328 Roadster (1999-08 ラグナセカ/カリフォルニア)
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(06-13a) 1938 BMW 328 Roadster (1994-05 ブレシア/ミッレミリア)
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この先を右に曲がれば「ビットリア広場」だ。ここはミッレミリアが始まった1927年からの車検場で、広場の景色は当時と殆ど変わっていない。

(06-14abcd) 1939 BMW 328 Roadster (2003-01 レトロモビル/パリ)
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(07-1a) 1940 BMW 328 MM Roadster (2001-05 サンマリノ/ミッレミリア)
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ジャガーXK120ではありません。といっても、グリルの穴が一つだったら間違えてしまいそう。

(07-1b-f) 1940 BMW 328 MM Roadster (2004-06 フェスティバル・オブ・スピード)
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スペシャル・バージョン「328 MM」(ミッレ・ミリア)で、ジャガーのXKシリーズのような流れるフェンダーを持つこのタイプは、リア・トランクのプレートに「カロセリエ・BMW・ミュンヘン」とある。エンジンは標準タイプの45hpに対して、スポーツ・タイプの「328」は80hp,更にワークス・チューンの「328MM」は135hpと大幅に強化されている。

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(07-2abc) 1940 BMW 328 MM Roadster (1997-05 ブレシア/ミッレミリア)
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(07-2b)4(97-12-14) 1940 BMW 328 MM Spider.jpg

(07-2c)4(97-12-15) 1940 BMW 328 MM Spider.jpg
この車も前の車と殆ど変わらないがトランクにエンブレムがない。


(07-3ab) 1940 BMW 328 MM Roadster (1994-05 ブレシア/ミッレミリア)
(07-3a)(94-02-31) 1940 BMW 328 MM.jpg

(07-3b)(94-02-32) 1940 BMW 328 MM.jpg
この車は前の2台と殆ど同じだがフェンダーに峰が付いている点が異なる。

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(07-4a) 1940 BMW 328 MM Touring Roadster (2001-05 サンマリノ/ミッレミリア)
(07-4a)(01-25-25) 1937 BMW 328 MM Spider Touring.jpg
ここはサンマリノの中腹で、この急な坂道を駆け上がるとすぐに左180度に回るヘアピン・カーブが待っている絶好の観戦ポイントだ。

(07-4bc) 1940 BMW 328 MM Touring Roadster (2000-05 ブレシア・ミッレミリア)
(07-4b)(00-07a-34) 1940 BMW 328 Touring.jpg

(07-4c)(00-07a-35) 1940 BMW 328 Touring.jpg

(07-4d) 1940 BMW 328 MM Touring Roadster (1997-05 フータ峠/ミッレミリア)
(07-4d)(97-40-06)b 1937 BMW 328 MM Touring.JPG
「328MM」の中でもっとも特異な存在はツーリング製のこのスパイダーで、突起物の全くないスムースなボディは戦前のものとは思えない先進的なものだ。この車の資料として残っている写真には71番のレースナンバーがついており、1940年のミッレミリアでは6位に入ったのが71番の車なのでこの車ではないかと推定した。しかしレース時の現場写真で5台中4台が写っているのに71番だけ入っておらず、このタイプが本当に走ったかの確認は出来なかった。


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(07-5a-e) 1939 BMW 328 MM Touring Coupe (1999-08 ブラックホーク・コレクション)
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(07-5b)(99-03-07)* 1939 BMW 328 Competition Touring Coupe.jpg

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この車もカロセリア・ツーリング製で「328MM」では唯一のクーペ・ボディを持つ。「MM」(ミッレ・ミリア)のモデル名がついているが屋根付きを造ったのは「ルマン24時間レース」を目指したもので、1939年26番のレース・ナンバーを付けたこの車は、2リッター・クラス優勝(総合5位)となっている。翌1940年のミッレミリアでは後年ポルシェのレース監督となったフォン・ハインシュタインが優勝した車は70番を付けたこのタイプの車だった。この年は「328」5台がエントリーし総合順位1,3,5,6位と上位を占めている。

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次回BMW・2は戦後の「501」から始まり、「507」「イセッタ」「600」など大小バラエティに富んだ車が登場します。

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第59回 F項-3(英国フォード)
モデルY、アングリア、エスコート、プリフェクト、
コルチナ、パイロット、コンサル、ゼファー、ゾディアック、
コンサル・クラシック、コルセア、コンサル・カプリ、

第58回  F項-2 フランクリン(米)、フレーザー(米)、フレーザー・ナッシュ(英)、フォード(仏)、フォード(独)

第57回 F項-1 ファセル(仏)、ファーガソン(英)、フライング・フェザー(日)、フジキャビン(日)、F/FⅡ(日)

第56回 E項-1 エドセル、エドワード、E.R.A、エルミニ、エセックス、エヴァ、エクスキャリバー

第55回  D項-8 デューセンバーグ・2

第54回 D項-7 デューセンバーグ・1

第53回  D項-6 デソート/ダッジ

第52回 D項-5 デ・トマゾ

第51回 D項-4 デイムラー(英)

第50回 D項-3 ダイムラー(ドイツ)

第49回  D項-2 DeDion-Bouton~Du Pont

第48回 D項-1 DAF~DeCoucy

第47回 C項-15 クライスラー/インペリアル(2)

第46回 C項-14 クライスラー/インペリアル

第45回 C項-13 「コルベット」

第44回 C項-12 「シボレー・2」(1950~) 

第43回 C項-11 「シボレー・1」(戦前~1940年代) 

第42回  C項-10 「コブラ」「コロンボ」「コメット」「コメート」「コンパウンド」「コンノート」「コンチネンタル」「クレイン・シンプレックス」「カニンガム」「カーチス]

第41回 C項-9 シトロエン(4) 2CVの後継車

第40回  C項-8シトロエン2CV

第39回  C項-7 シトロエン2 DS/ID SM 特殊車輛 トラック スポーツカー

第38回  C項-6 シトロエン 1 戦前/トラクションアバン (仏) 1919~

第37回 C項-5 「チシタリア」「クーパー」「コード」「クロスレー」

第36回 C項-4 カール・メッツ、ケーターハム他

第35回 C項-3 キャディラック(3)1958~69年 

第34回  C項-2 キャディラック(2)

第33回 C項-1 キャディラック(1)戦前

第32回  B項-13  ブガッティ(5)

第31回 B項-12 ブガッティ (4)

第30回  B項-11 ブガッティ(3) 

第29回 B項-10 ブガッティ(2) 速く走るために造られた車たち

第28回 B項-9 ブガッティ(1)

第27回 B項-8 ビュイック

第26回 B項-7  BMW(3) 戦後2  快進撃はじまる

第25回 B項-6 BMW(2) 戦後

第24回  B項-5   BMW(1) 戦前

第23回   B項-4(Bl~Bs)

第22回 B項-3 ベントレー(2)

第21回 B項-2 ベントレー(1)

第20回 B項-1 Baker Electric (米)

第19回  A項18 オースチン・ヒーレー(3)

第18回  A項・17 オースチン(2)

第17回 A項-16 オースチン(1)

第16回 戦後のアウトウニオン

第15回  アウディ・1

第14回 A項 <Ar-Av>

第13回  A項・12 アストンマーチン(3)

第12回 A項・11 アストンマーチン(2)

第11回  A項-10 アストン・マーチン(1)

第10回 A項・9 Al-As

第9回 アルファ・ロメオ モントリオール/ティーポ33

第8回 アルファ・ロメオとザガート

第7回 アルファ・ロメオ・4

第6回 アルファ・ロメオ・3

第5回 アルファ・ロメオ・2

第4回  A項・3 アルファ・ロメオ-1

第3回  A項・2(Ac-Al)

第2回  「A項・1 アバルト」(Ab-Ab)

第1回特別編 千葉市と千葉トヨペット主催:浅井貞彦写真展「60年代街角で見たクルマたち」開催によせて

執筆者プロフィール

1934年(昭和9年)静岡生まれ。1953年県立静岡高等学校卒業後、金融機関に勤務。中学2年生の時に写真に興味を持ち、自動車の写真を撮り始めて以来独学で研究を重ね、1952年ライカタイプの「キヤノンⅢ型」を手始めに、「コンタックスⅡa」、「アサヒペンタックスAP型」など機種は変わっても一眼レフを愛用し、自動車ひとすじに50年あまり撮影しつづけている。撮影技術だけでなく機材や暗室処理にも関心を持ち、1953年(昭和28年)1月には戦後初の国産カラーフィルム「さくら天然色フィルム」(リバーサル)による作品を残している。著書に約1万3000余コマのモノクロフィルムからまとめた『60年代 街角で見たクルマたち【ヨーロッパ編】』『同【アメリカ車編】』『同【日本車・珍車編】』『浅井貞彦写真集 ダットサン 歴代のモデルたちとその記録』(いずれも三樹書房)がある。

関連書籍
浅井貞彦写真集 ダットサン 歴代のモデルたちとその記録
60年代 街角で見たクルマたち【ヨーロッパ車編】
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